S-BPM(Subject Oriented Business Process Management)サブジェクト指向BPM


“現場の変更をシステムへ早く反映させること”を目的とし、“エンドユーザ”や“組織”(サブジェクト)を中心にモデリングしていく手法をサブジェクト指向BPMと呼びます。

BPM(Business Process Management)ビジネスプロセスマネジメント

BPMは日々の業務の流れを管理し、継続的に改善していく考え、また、それを実現するツールになります。
縦割り組織を多く取り入れている日本では、あるプロジェクトを遂行する場合、横ぐし管理が必要になります。業務を横串の観点で考え、見える化、標準化、効率化が可能になるBPMがS-BPMです。

BPMツールの多くは、エンドユーザが習得するには難しく、業務コンサルタントやシステム開発者がエンドユーザへヒアリングし定義していました。また、エンドユーザが理解できる業務フローとシステム開発者が必要とするシステムフローが異なるため、両者のあいだには、理解のずれ、そして業務とシステムのずれが発生し、テストや修正に多くのの時間が必要でした。

S-BPMの特徴は、
・実際に業務を一番理解しているエンドユーザが容易に業務の流れをモデリングできること
・モデリング後、IT部門や社外のIT会社に開発を依頼することなく、プログラムが自動コーディングされ実行環境が生成されること
この2つにより、エンドユーザを中心とした継続的なPDCAサイクルを迅速、かつ容易に実現します。

誰が(who)、なにを(what)、なにで(with what)、どうする(does)これらをS-BPMでは5つの記号「Subject」、「Message」、「Send」、「Function」、「Receive」でビジネスプロセスを定義します。
S-BPMの抽象化された記号により人間の行動を間違いなく、正確に記述したモデルは、いわゆる抽象ステートマシン(Abstract State Machines)の構造になっています。

プロジェクトチームの現場担当者が自分たちでプロセスを入力しあい実行・改善、PDCAを回していけるBPMはS-BPMになります。AUDI社で採用されています。

メタソニック

BCP(事業継続計画(Business Continuity Planning))

このS-BPMはBCPにも活用できます。

中小企業庁では、BCPを以下のように定義しています。
企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
1.1 BCP(事業継続計画)とは (meti.go.jp)

世界的に異常気象が進行していて、日本の自然災害も被害規模が年々大きくなっています。災害で甚大な被害になりやすいのは地震はもちろんのこと、「水」に関連する台風、ゲリラ豪雨、線状降雨帯などによる、洪水、浸水、土砂災害、がけ崩れなどです。各市町村でハザードマップが公開されておりますので、社員がお住まいの地域や事務所、駐車場、資材置き場、倉庫などをご確認され、BCPの作成をお勧めいたします。

また、ハザードマップなどから危険と判断されている地域の場合、IoTを活用した防災設備(カメラ、水位計、振動計、地盤の動きなど)の設置により、被害を未然に防いだり、最小化することもできるようになります。詳しくはIoTのページをご覧ください。