「あったらいいな」「こうなるといいな」を実現していきましょう。
想いを実現する、やり切るためには、全体を把握してある程度の手順を計画しておきましょう。
プロジェクトには、名前を付けましょう。
開発を進めていくうえで、フォルダ名、ファイル名、派生ファイルや関連ファイルが生まれていくので、ローマ字の名前も用意しておきましょう。
ここでは、何かと基本になる温湿度の計測を企画します。
次に温湿度センサーで計測した値をWiFi通通信でスマホに表示させるIoTを企画します。
プロジェクト名 | 機能 | 内容 | フォルダ名 ファイル名 |
PJ_IoT_00 温湿度計測 | 温湿度計 | 温湿度センサーをPico Wに接続して計測 | sensor dht22.py |
PJ_IoT_00 温湿度WiFi | wifi通信 | 家庭内wifiに接続してスマホに温湿度を表示 | net wifi.py |
プロジェクト始動!
開発するものが決まりました。
本来は、この前後の段階で、要件定義書なるドキュメントを作成します。
開発プロセスモデル(または 開発手法 / 開発モデル)も決めて関係者と共有します。
アジャイル、ウォーターフォール、デブ・オプス(DevOps)など。
開発モデル(手法)
今回は、規模が小さいので割愛します。
企画
完成形のイメージを明示しておきましょう。
項目 | 仕様1 | 仕様2 | 備考 |
温度 | 摂氏 ℃ | 小数点第一位 12.3 (℃) | |
湿度 | 相対湿度 % | 小数点第一位 45.6 (%) | |
時間 | 日本時間 | 20YY.MM.DD.HH.MM.SS | |
計測する間隔 | 30秒更新 | 表示更新 | 開発中は3秒更新 |
計測する時間 | 電源ON中は常時 | ||
データ保存 | 無し | ||
Raspberry Pi | Pico W | ||
言語 | MicroPython | ||
統合開発環境(IDE) | Thonny | ||
温湿度センサー | DHT22 | ||
スマホ表示 | WiFi | 表示方法下記 | 家庭内LAN |
現在の温湿度
日時 2025.06.01 13:22:33
温度 27.2 ℃
湿度 46.5%
構想
企画された内容を設計できるようにかみ砕いて詳細仕様を作成します。
この段階で、企画された内容が成立できるかできないか、矛盾がないか、成立させる方法の選択、必要な主要部品のリスト、入手方法、部品納期、コストなど詳細に検討します。
完成形の外形寸法、設置方法、電源の供給方法など、完成品の外側の条件も視野に入れて完成品の状態を確認します。
設置場所、設置方法、電源の供給方法などに制約条件がある場合は、構想設計で抑えて対応する必要があります。
完成した後、あらっ?デカくて入らない、設置できない、、、電源配線が遠くなって大変なことに、、、とならないように。
主要部品
部品を知っておきましょう。
部品名 | 参考サイト | ECサイト |
Raspberry Pi Pico W | https://www.raspberrypi.com/products/raspberry-pi-pico/ | |
DHT22 | https://www.waveshare.com/wiki/DHT22_Temperature-Humidity_Sensor | |
準備
ひとつの部品が無いだけで、完成できません。
その部品がないと、次の作業ができない。道具が無いので作業できない。
今あるものと無い物を点検しましょう。
無い物は購入することになりますので、価格を調べて全部でいくらかかりそうか計算しておきましょう。予算化。
ダウンロード、インストールする作業についても、どれくらいの難易度か工数の見積もりをしておきましょう。
セットアップの方法は検索サイトで以下のキーワードなどで検索してみてください。
日付が新しいサイトを選択すると、最新画面との違いが減りわかりやすくなります。
・Pico の場合、
pico MicroPython 開発環境
ファームウェアのインストール
統合開発環境のThonnyのインストール
・Pico以外(Zero 2 W)の場合、
Zero 2 W セットアップ
Raspbian OSのインストール
統合開発環境のThonnyのインストール
計画
カレンダーで、曜日によって何時間できるのか時間割を作って、作業を進めましょう。
実際にかかった時間を記録しておくと、次回の創作時に計画の精度を高めることができます。
購入する部材は、早めに注文したり買いに行きましょう。
電子部品は、ネット注文が中心になると思いますが、道具類は、まずは百均ショップでお安く。
計画性を持つ方が、持たないよりも気合が入ります。楽しみもワクワク感も増えます。
途中で諦めないためにも、計画に対してどこまで進んだのかを自覚できることは、進捗確認を自己管理できることになりマネージメントできていることになります。
実際に計画してみましょう。
1日2時間できるとして試算。
PJ_THM
合計 24時間
企画・構想はできているとして、部品発注から。
部品注文 2時間
部品到着
Pico W セットアップ作業 2時間
Thonny セットアップ作業 2時間
ThonnyでPico Wを動かしてみる 2時間
Pico WとDHT22を接続する 2時間
プログラミング 8時間~16時間
完成
PJ_THM_W
合計 16時間
PJ_THMのプログラムにWiFi機能を追加
WiFi機能は、Pico Wに搭載されているWiFiブロックを動作させるプログラミングをします。
追加部品などは不要です。
プログラミング 8時間~16時間
自宅のWiFiルーターと接続
WiFiでデータを送信する設定
スマホ画面に表示させるHTMLを作成
合計で40時間としました。
1日の作業時間が8h/dayとすると、実働5日間になります。
慣れるまでは、慣れても初めてのセンサーや仕様では、数多く躓きます。それが普通です。
ケアレスミスから、かなり奥の深い問題まで多種多様ですが、それもまた勉強になり、知識の幅も広がっていくので諦めないで最後まで頑張りましょう!